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「紫外線(UV)の害って・・?」 ~なぜ有害と言われるようになったのでしょう~


 <Topic> 「Snug as a Bug」のUVカットシリーズが、2011年日本グッドデザイン賞を受賞しました。


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そもそも紫外線って何?


赤外線、目に見える光や、X線・γ線といった放射線と同じ、電磁波です。

 同じ電磁波ですが、その波長によってだいぶ性質が違うので、波長で分類されているのです。
 波長は長い方から、赤外線、可視光(目に見える光)、紫外線、放射線の順なのですが、波長が長い方が、”ジワン・・ジワン・・”という感じ、短い方が”わーっ!”と慌ただしく来るイメージですね。
 紫外線や放射線は最近よく話題になりますが、元々、太陽から、赤外線も可視光も紫外線も放射線も地球に向かって降り注いでいるのです。
 そのイメージ通り、波長が短いほど、もっているエネルギーが高く、洗濯物の色があせるのも紫外線のせいみたいなものなのですが、反面、空気の分子などで吸収・散乱されやすいため、波長の短い紫外線や放射線は、従来、ほとんど地面まで届いていなかったのです。

 でも、”届いていなかった”ということは、今は違っているんですねぇ~・・
 20年ほど前から話題になったオゾンホールの発生で、最近は、紫外線の波長の短い分が以前より地面まで届くようになってしまったのです
 それが問題の最初なのです・・・<続く・・>
       

紫外線の作用って何?



紫外線は、人体に非常に作用が大きい電磁波なのです。

 上の表は、各電磁波を少し詳しく並べた表です。少し難しい気がすると思いますが、イメージだけでもざっくりつかんで下さいね。

 まず赤外線ですが、なんとなくあったかいイメージがありますよね。目に見える光よりもエネルギーのレベルが低く、あまり悪い影響がないのでリモコンなどによく使われますね。いろんなもの(とくに黒いもの)に吸収されて熱になるのであったかいイメージがあるんですよね。

 で、紫外線の話になりますよ。
 紫外線とは、目に見える光よりエネルギーが高く、いろいろと悪影響をもたらします。
 紫外線は、さらにA波(315~400nm)、B波(280~315nm)、C波(10~280nm)に分けられ、特にエネルギーの高いB波、C波の皮膚への影響は心配されています
 オゾンホールの影響で、近年とっても増えたのは、このB波、C波なのです。(逆に言うと、今までなかったB波、C波が降り注ぐと、そりゃ人体に影響が出そうですよね・・)

 紫外線の作用ですが、左の図や上の表のように、A波は皮膚老化を招くよ、B波はひどい日焼けになったり、ガンの原因になったりするよ、と言われますね。もちろん間違いではないのですが、もう少し詳しく見てみましょう。・・・<続く・・>

紫外線のお肌への影響は?




  
 ここで、少し難しい話ですが、電磁波(光)の吸収の話をしないといけません・・・
 実は世の中の物は、物質ごとにいくつかの波長の電磁波(光)を吸収する性質があるのです。(よく吸収する波長をその物質の吸収ピークと言います。)
 例えば、青以外の光をよく吸収するものは青く見えるし、幅広い光を吸収するものは黒く見えるのです。また、鉛は放射線をよく吸収するので、レントゲン室の防護板に使われるのです。(右上へ)


         

紫外線のB波、C波は、皮膚老化や後々ガンの原因になったりすると言われています。

(左下から)人体への影響もUVカットも、この吸収の話が大事になります。
 紫外線が人体への影響が大きいとされるのは、人体を構成している物質がよく紫外線を吸収して変質してしまうからなのです。
 上の表にあるように、新陳代謝の中で新しい皮膚を作るときの基本になるDNAが260nm付近の紫外線を、体中のタンパク質が280nm付近の紫外線を吸収してしまうのです。
 そうです。まさにB、C波の辺りなのです。

 で、吸収してどうなるかというと、タンパク質に吸収されると、タンパク質の変性(聞きなれない言葉ですが、卵がゆでると硬くなるのも同じです(熱変性)。)を生じさせ、コラーゲンが弾力を失い、しわになったりします
 アウトドア派ですごく日焼けしてる人に、しわが深い人がいるのはまさにコレですね。
 また、DNAが壊れると正常に遺伝子として機能しなくなります。大部分は体内の補修酵素で修復されるらしいのですが、全てが修復されるわけではなく、突然変異によるガン化が懸念されているのです。

 もちろん、これを防ぐための体の防御反応が日焼けです。茶色いメラニンを分泌・沈着させるので日焼けになりますし、上記のタンパク質変性から表皮構造の変化にいたるとシミにもなりますので、ミズミズしいお肌を守るためには、紫外線、とくにB、C波を防ぐことは非常に重要なのです。

 ちなみに、A波は、B、C波と比べると、人体への影響は小さいのですが、ゼロというわけではなく、比較的皮膚の奥まで入っていくのです。しかも降り注ぐ量は、B、C波より非常に多いんです。
 そのため、最近A波も注目が高まっているのですが、それは、”A波もしっかり防がないと、と皮膚老化を招くよ!”ということなんですね。・・・<続く・・>

子供への影響は?

乳幼児期の過度の日焼けは後々深刻な影響を及ぼすと言われています。

 お子さんへの影響を考えた時、DNAに与える作用がとくに注意が必要と考えられています。
 この作用は、新陳代謝の激しい子供に与える影響が大きいと言われており、事実、オーストラリアで行われた疫学調査で子供の頃に強い紫外線を浴びる環境にいた人が皮膚ガンになり易い事が示されています。

 一般に、生涯で浴びる全紫外線量の半分は18歳までに浴びていると言われており、子供の時期の紫外線ケアが大人になってからの肌のシミ・しわ、そして皮膚ガン予防に大変重要視されるようになったわけです。

SPFやPA+って何?



 SPF(UPFも同じ意味です)は、B波(C波)を、PA+はA波をカットする指標になります。
 本来、人体への影響が大きいのはB波(C波)であるため、重視されてきたのがSPFです。よく定義の文が「・・屋外にいれる時間が何倍になるか・・」みたいなややこしい表現になっているため、たまに誤解されていたりするのですが、要はSPF30+だと”通って来る紫外線の量が30分の1以下になる”みたいな意味です。

どちらも紫外線をカットする指標です。





 実用的には、SPF30+もあれば96~97%は紫外線をカットするので十分です。これ以上高い数値のものもありますが、日傘などは光の回り込みの方が多いので、これ以上は実用上はあまり差がないです。

 PA+は、+が多いほどA波をよりカットしますよ、という意味で、最近はA波もあなどれないと言われているため、以前よりは重視されるようになりました。

参考;UVカット化粧品って?



 UVカット化粧品、いわゆる日焼け止め(サンスクリーン剤)は、ベースとなる水やオイルに紫外線をカットするものが混ぜてあります。
 カットするものは大きく分けて2種類あり、1つは紫外線をはねかえす散乱剤(酸化チタンや酸化亜鉛のような微細セラミック)、もう1つは光化学的に紫外線を吸収する吸収剤(メトキシケイヒ酸オクチルやオキシベンゾンといった化学物質)です。

 一般に、散乱剤はお肌への悪影響はほとんどないのですが、紫外線のカット率はあまり高くなりません。
 一方、吸収剤は紫外線をよく吸収するためカット率が非常に高くなるのですが、お肌への影響がしばしば危惧されています。

UVカット化粧品には、紫外線をカットするため、紫外線散乱剤や吸収材と言われるものが含まれています。







(吸収剤は、紫外線吸収に際し化学的に不安定な状態を経るため、宿命的に化学的な不安定性があり、お肌についたまま僅かながら分解化学物質が生成します。これが刺激物質として皮膚を刺激し肌荒れなどを起こす場合があると言われています。)

 一般に、SPFが高い日焼け止めは吸収剤の割合が高いものが多いため、SPFが低めのものをマメに塗った方がお肌にはやさしいと言われますし、お肌が過敏な方は「紫外線吸収剤無配合」とか「ノンケミカル」といった表示がある日焼け止めを使用される方が多いのです。

 ただ、もちろんお肌との相性もありますので、日焼け止めも慎重に選んでくださいね。

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